娘が38.5度の高熱を出した。
子供には良くあることで、普通に病院に連れて行って薬をもらって帰ってきた。
次の日の日曜日、一緒に住んでいる女の人が仕事だったので、僕が一人で娘の面倒を見ていた。
娘の熱は下がらず、食欲も無く、お昼はおかゆを少し食べただけだったけど、
まあまあ元気もあったし、それほど心配はしていなかった。
食後に熱を計ったところ、38.9度まで上がっていたので、解熱剤を飲ませた。
その後しばらくして再度熱を計ったら、37度台まで下がっていたので一安心。
娘は昼寝し始めたので、安心して家事を始めた。
しばらくすると、娘のせき込む音が。
様子を見に行くと、ベッドの上で座ったまま、ぼーっと一点を見つめている。
僕に気づいている様子もない。
良く観察すると、上半身を強張らせて、痙攣している。
呼びかけても反応がない。
1分くらいすると痙攣も収まり、「眠い」と言ってそのまままた眠りに入った。
初めての痙攣で心配になり、市の休日診療をしている施設に電話をして相談した。
「救急に連れて行った方が良いでしょうか」
電話で対応してくれた人は「とりあえず診察してから決めましょう」
とのこと。
午後の診察受付は4時半からで、今は3時半。とりあえず4時過ぎ頃に病院に向かおうと準備をした。
準備が終わって眠っている娘を見ているうちに、だんだん心配になってきて、
「子供」「高熱」「痙攣」などのワードでググっていると、
「初めて痙攣を起こした時は、救急をお勧めします」
との記事が多数ある。玉石混合のネット情報だけを鵜呑みにするわけにもいかないので、
救急相談窓口に電話をかけた。
娘の状態を伝えると窓口の人はすぐに、
「救急をお勧めしますので、119番におつなぎします」
と言われ、救急車に来てもらうことに。
実はこの時すでに娘は起きていて「お腹すいた」とか言って
意識もはっきりしていたのでピンとこなかったんだけど、
救急車の中で隊員の人に話を聞くと、
「初めての痙攣は原因がはっきりしないから、とにかく早く検査をしないといけない」
と言われた。
診察と検査の結果、アデノウイルスという溶連菌の一種に感染していることが判明。
痙攣は、急激に熱が上がったことによる熱性痙攣で、子供にはよくあることなので、
今は意識もしっかりしているからそれほど心配は無いでしょう、とのこと。
仕事が終わった一緒に住んでる女の人と合流して、帰宅。
相変わらず高熱はあるものの、何もなかったかのように元気になった娘は、
ひとしきり遊んだ後、8時過ぎには寝てしまった。
目の前で痙攣を起こしている人を見るの自体が初めてで、
しかもそれが自分の娘だったから、本当にびっくりして心配だった。
色々な緊張から解放され、一気に疲れが出てしまい、
夜の公園にタバコを吸いに出た。
一人でぼーっとしていると、
「一緒に住んでる女の人は、こんなことしょっちゅう経験してたのかな」
とか、
「世のお母さんたちは本当に偉いな」
などと色々なことを考えると同時に、
今までの自分の家族への関わり方について猛省した。
そして何より、娘の存在の大きさを再認識させられた。
色々大変だったけど、家族について改めて考えさせられる機会になった。
こんなことが起きないと、これほど大切なことにも気付けない自分て、
本当にダメな人間だと実感して、2日間くらい鬱が重くなってしまった。
とことんマイナス思考な俺。